フェルデンクライスメソッド

フェルデンを使って東京の雪かきを

フェルデンを使って東京の雪かきを

子供の頃、雪が降ると途端に極寒が興奮の熱に早変わり。寒さに関わらず外へと飛び出していませんでしたか。降り積もる雪がしんしんと当たりの物音を閉じ込める中、雪を丸めて雪合戦やら大きな玉を作って雪だるま作りやら、うまくすると小さなかまくらを作ったり、と遊びの巾がいっきに広がり楽しくて仕方がなかった記憶があります。中学の時私の学校にはなぜか自分のクラスにだけバルコニーがあり、大雪の日に皆で外へ出て雪合戦が始まりました。制服がびしょ濡れになり、スカートのひだがなくなるまで皆で騒いだ楽しい思い出があります。

しかし・・・。

大人になると事情は違います。雪で遊んでいるだけには行きません。
皆さんは雪かきを体験したことがあるでしょうか。東京の雪は水を含み重く、雪かきは相当な負担です。私の住む町は東京郊外。
坂の多い地域です。しかも高齢者が多いこの街。雪が降れば必ず凍る前に雪かきが必要です。無邪気に雪で遊ぶ子供たちを横目に大人は必死です。若い男手のないときには高齢であれ女性であれ寒空の中そこここで雪かきをする方々の姿が・・・。

先日東京の雪かきの大変さを嘆くと、青森出身の女性の友人が、こう語ってくれました。雪かきにはコツがあるんです。任せてください、私、アルバイトしに行きますよ!と。コツの一つは骨盤の使い方。骨盤を反らせてお尻を突き出すと雪かきは断然楽になります。フェルデンクライスの考えに基づくこの動きは私も知っておりよく使っていました。しかし、その友人が言うには、それ以上のコツがあるらしく、ももをうまく使うんです、と。

確かに骨盤を反らすだけでは雪の重さを支えるには不十分です。重みは半減しますが腰で受けなければなりません。
ももをうまく使う、とは、と一瞬考え私の知っている方法と合体した姿を想像してみました。きっと骨盤を反らせた上ももにシャベルを乗せるのだな、と自分が雪かきをしている姿が頭に浮かびます。
お尻を突き出し、ももにシャベルを乗せる。少し滑稽ですが腰を痛めずに楽に雪かきができそうです。今年も降雪の予報が出る時期になってきました。どれくらい積もるでしょうか。雪かきは嫌だなあ、と思っていましたが、この二つのコツを知っていれば雪かきも怖くはないような、そんな大きな気持ちになってきました・・・。