フェルデンクライスメソッド

手強い肩甲骨

手強い肩甲骨

皆さん、肩甲骨周りの凝りに困っていらっしゃいませんか?私は会社勤めをしていた20代の頃から肩甲骨脇の凝りに悩み続けていました。スイスの事故による右肩の怪我でこれがますます悪化しました。肩甲骨って、自分で揉めないですよね。
私もドアの取っ手に背中を押し付けてみたり、寝ころんで押し付けるマッサージ器具を買ってみたりと色々苦労しました。皆さんはいかがでしょう。

でも、子供の頃、肩甲骨周り凝っていましたか。子供は、遊びや運動を通して色々な方向に腕を動かしています。ですから腕に繋がる肩甲骨はあらゆる方向に引っ張られ、凝る暇がない位に動かされています。
ですが大人はどうでしょうか?大人になると人はボールを投げたり鉄棒をしたり、といった運動をしなくなります。それどころか一日中じっとデスク前にすわり書類とにらめっこという方がたくさんいらっしゃることと思います。。

肩甲骨は、腕を水平以上に動かさないと動き始めない骨です。試してみたい方は、逆の手を体の前から回して肩甲骨を触りながら腕を動かしてみてください。腕が水平を超えて初めて肩甲骨が動き始めるのがお分かりかと思います。ですから、腕を水平以上に動かすことが少ない大人の肩甲骨の裏側には血流が滞り凝りになってしまうことが多いのです。

フェルデンクライスには肩甲骨を動かすレッスンが沢山あります。ですがこれは四十肩を直したり肩甲骨の凝りをほぐすためのレッスンではありません。ただ、動かして動きから伝わることを感じその結果を受け入れていく、ということを目的にしています。
しかし、動きを感じることで力が抜け、結果として凝りがほどけていくことが多いのです。以前に私は肩甲骨だけを動かしてみるあるレッスンを受けたことがあります。ああ、肩甲骨だけを動かすってこうやればいいのか!と大きな気づきがありました。
そしてその後立ち上がった時の驚きと言ったらありませんでした。腕が全く自由になって、肩甲骨脇の凝りや痛みが消えていたのですから。それはまるでマッサージに行ったあとのような爽快感だったのです。

フェルデンクライスのグループレッスンを始めてもう14年。我が家のレッスンには長く通い続けてくださる方が多く、皆さんのお体の状態を見ていると、それまでにお困りだった体のトラブルが起きにくくなっていらっしゃる方が多い様に思います。
これもひとえに長く毎月続けてくださっている皆さんの努力の賜物。皆さんのレッスン後のほっとしたお顔を拝見するたびに、ああまた面白いレッスンを探してみよう!!と思いを新たにしています。