フェルデンクライス メソッド

胸鎖乳突筋

胸鎖乳突筋

多くのフェルデンクライスレッスン原稿にはレッスン中、講師がした声掛けも記載されています。
先日ある腕のレッスンの準備をしていたをしていた時の事です。合間の声掛けにほほの力は抜けていますか?とありました。腕を動かした後にほほの力に言及。なぜわざわざ離れたそこに触れるのか・・・。筋肉のつながりを解剖図で再確認しました。

無論体中は繋がっていますから、どこを動かしてもその動きの影響は体中に及びます。ですが、ほほの部分を取り出して動きの影響を伝えたかったのには理由があるはずです。解剖図から私は胸鎖乳突筋という筋肉に注目しました。首の手術を受けている私は、ここが凝り固まって困っていたので、この筋肉に興味もあったのです。
ここは一部が胸骨から、残りは鎖骨から始まり、頭蓋の付け根につながっています。
一方で腕は肩甲骨に繋がり、肩甲骨は鎖骨、鎖骨は胸骨に繋がっています。ですから腕を動かせば間接的に頭蓋の付け根にまで動きが及ぶのです。それでほほへの動きに言及したかったのでしょう・・・。

又、この筋肉は一部が広頚筋という筋肉に覆われていますが、広頚筋は薄いので胸鎖乳突筋の形が外からはっきり見えるようになっています。解剖図の胸鎖乳突筋の説明書きにはこんな一言コメントも付け加えてありました。
「この筋肉をはっきりと表現している芸術作品がある。それはミケランジェロのダビデ像である。」と。
この文を見て、スイス在住時に訪ねたイタリアのフィレンツェにある美術館の中にそびえたつダビデ像を見上げたことを懐かしく思い出しました。
その時には私は自分がこの先フェルデンクライスの講師になり、この像に興味を持つなどとは考えてもみませんでした。
ですからダビデの筋肉ではなく、下から眺めても頭と胴体のバランスが正面から見たかのように造られてている、ということばかりに気を取られて見入っていたのを覚えています。

首の筋肉についての話を聞いてから、ダビデ像の写真をよく見ると確かに二股に分かれた胸鎖乳突筋の張りがはっきりと見て取れます。これは、戦いに挑むダビデの体の緊張を表しているそうです。
解剖学に基づいた力作に約500年経った今でも学ばされるとは、、、今更ながら作者に感謝をしたのでした。

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