フェルデンクライス メソッド

タイヤ引きの効果

皆さんは歩くときに、どこを動かしていますか?どなたも腕は体の横で揺れていることでしょう。ですが腕の繋がっている部位はどうでしょうか。例えば肩甲骨。
鎖骨。胸骨。胴体。体の状態によってどこかが固まっているということはないでしょうか・・・。

大腿骨骨折時の入院中の事。当時入院患者はほとんどが70代か80代。皆さん私とは一回り世代が上でした。若い私は(ここだけではそういわせて頂きますね)直りがとびぬけて早く、かと言ってリハビリ棟の院長からは退院許可がおりておらずリハビリ師さんたちはもうこれ以上何をやりましょうか、とおっしゃって、次第にリハビリ内容が濃くなっていったのです。

ある日の事。担当のリハビリ師さんが、私のお腹にロープをかけて後ろから引き、自分が後ろに引くから、私には前に向かって歩くようにおっしゃられました。そこで、私は後ろから引かれながら歩き始めたのです。その瞬間私の口からはああ!と叫び声が!歩きが私の普段のそれとは比べ物にならなかったからです。私の体は後ろからの力に抵抗しようとして強く左右への回転を繰り返していたのです。

何という違いでしょう!普段私はいかに体を動かさずに歩いていたかを思い知りました。こうして体を左右に回転させて歩けば楽に歩けるでしょ?とお腹に巻いたロープが私に語り掛けているかのようでした。私は後ろから引いてくださっているリハビリ師さんにこう言ったのです。こう歩きたかったら、後ろから引けば良いんですね!と。ですが家で一人でどうやってこの練習をすればよいのかなあ??
するとリハビリ師さんはすかさず古タイヤを引いて歩いている人見ますよね、と。
でも、家の前でこんなトレーニングをしていたら、近所の方はどうされたかと思われるでしょうね、と大笑いでリハビリの時間を終えました。

今でも私は道を歩くとき、タイヤ引きを思い浮かべて歩いています。すると体はおのずと全身が動きに巻き込まれ、歩きは軽くなるのです。私は骨折のおかげでリハビリを受ける機会に恵まれ、本当に色々な事を教わり、自分自身の動きの助けやフェルデンクライスという仕事へのヒントを頂きました。痛い学習でしたが、実り多きものだったと自負しています。

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知らず知らずのうちに体に負担をかけていませんか。
気づかぬ癖で痛みはありませんか。

フェルデンクライスメソッドは誰にでもできるやさしい動きの繰り返しからこんな負担を取り除いていくメソッドです。
スタジオジェネの小鳥のさえずるテラス脇のレッスン室で動きの学びをご一緒しませんか。