フェルデンクライスメソッド

軽井沢の映えとウォーキング

軽井沢の映えとウォーキング

軽井沢スタジオ周辺をウォーキングしていて、こんな森の産物を見つけました。思わず可愛い!と叫んで写真を撮りました。
そして暫くこのキノコたちを眺めながら、幼少期を思い出していました。

あれは私が4歳の頃の事でしょうか。家族で軽井沢旅行を始めたのは・・・。母に軽井沢の知り合いがあり、そこを訪ね、今は世界に名だたる星野リゾートがまだ星野温泉という旅館だった頃にそこで毎夏一週間を過ごすことになったのです。幼い私にとって、軽井沢はまるで天国でした。まどろみの中小川のせせらぎと凛としたカッコーの声で目覚める朝。都会育ちの私にとって同じ地球上にいるとは思えないくらいに素敵な朝でした。おまけに高原の空気は常にそよ風が吹き、爽やかで涼しく、夏に弱かった私は生気を取り戻して又都会の喧騒に紛れていく力を取り戻していたのでした。

そこでの私の大好きな活動は山の散策。旅館の裏手に旧西武デパートへと続く山道があったのです。子供の足で小一時間のその散歩道には、そこここに自然の恵みが隠れていました。こと木の葉の陰から顔を覗かせる白や茶色、たまにはピンクや赤い森のキノコたちに出会った時の喜びはひとしおで、私にとって山歩きはさながら宝探しでもでかけるかのような心躍る遊びだったのです。

その後浅間山が噴火。私たちの学校の活動も多忙になり夏の家族旅行は自然消滅、私が次に軽井沢に足を踏み入れたのは私が大人になり、母となってからのことでした。もう星野温泉は大きなホテルに様変わりし、あの山道はどこにあったのかすらわからなくなっていました。
アスファルトで舗装された道が増え、昔のように苔で滑らないようにと足を踏ん張って歩くような山道はスタジオ周辺には見られません。
しかし私は今でもあの山の中の湿った杉の香りに満ち溢れた苔むした山道の柔らかな感触が懐かしくなります。アスファルトの道は歩きやすいですが足裏への当たりは強く冷たい。スタジオ周りに少しでも苔むした柔らかな土がないかなあ、、などとあたりを見回しながら歩いています。