急坂だらけのわが街。しかも滑り止めの円が刻まれた急坂がいくつもあるわが街。
急な坂を上るには思い切りが必要です。坂の前でよし!と気合を入れ呼吸を整え上り始めます。もちろん皆さんも感じられるように坂道を上るのは最初のうちは平気なんです。苦しくなってくるのは中盤から。そこで私はいつも坂の途中から同側の法則を使っていました。
同側の法則とは手をももにのせ、右足を前に出すときに右手を若干前に、左足の時は左手を前に、と同側の手足を前に出しながら坂を上るのです。こうすると同側の手に引かれて上体も同側が前に。それが足の動きを助けて登りの動作が楽になるのです。
私は長いことこの同側の法則を使って坂の多いこの街で暮らしてきました。ですが・・・フェルデンクライスを知って、坂道の攻略は変わりました。
というのも・・・。
教師養成のコースの最中には、トレーナーの先生の個人レッスンを何回か受けられます。個人レッスンが始まる前には先生とお話をしてこのレッスンを受ける目的をお伝えするのですが、私はある個人レッスンの前に楽に歩けるようになりたい、という願望をお話ししたことがあります。膝の手術を二回重ねた足では歩行は楽とは言えなかったのです。
するとトレーナーの先生はレッスンで対角の動きの改善へと導いてくださったのです。帰宅時にいつもの坂を上る時、私にはもはや同側で助けるあの方法は必要なくなっており、坂を上りながら思わず笑みがこぼれてしまったのでした・・・。
フェルデンクライスのレッスンではこんな不思議で嬉しいことがよく起きるのです。私はレッスンをやるといつも体が軽くなり歩きやすくなります。ところで先日坂道の一つを歩いていたところ写真のような表示を見つけました。41度。しかも失速、転倒への注意書きまで記載されているではないですか・・・。
41度???と驚きの声をあげながらも無事坂を上り終えました。対角の動きと呼吸の改善が功を奏したかな?などと思いながら・・・。