フェルデンクライス メソッド

酸欠ルーム

有酸素ルームならぬ酸欠ルームのお話しです。

泣いたり叫んだり笑ったり。オペラには色々な表現が出てきます。私は自宅でオペラの練習をするため、恐らく戸外には私の叫び声が相当響いているのだろなあ、と常々感じていました。その気持ちから声量を調節したり、喉を絞めてしまったり。あまり良い影響がないなあ、と思いながら十数年・・・・。コロナになり、自宅勤務の方が増え、私の叫び声が昼間から外に響くのはもうさすがにひんしゅくではないかという気持ちが高じて自宅の一室を防音室にしたのです。これで思いきり歌えるようになりました・・・。

この防音工事の時の事です。工事前に見た見積もりが思いの他高額だったので、どうやって工賃を抑えたものかと考えた末、室内と廊下との間の換気扇設置工事費用を外してもらったのです。

皆さんは外に音が漏れる一番の原因が何か、ご存じですか。答えは戸外に向けた換気扇。ですから換気扇の近くで喧嘩でもしようものなら全部外にきこえてしまいますよ!ということで我が家の防音工事も外への換気扇は外してしっかりと閉じることになりました。ですが室内の換気は必要です。そこで当初は部屋の空気を入れ替える為に室内の廊下に向いた壁に換気扇を付けるという案を採用していたのですが、この換気扇の取り付け工事を外していただいたのです。
換気は扉を開けて自分たちでやります、ということで業者さんには納得していただきました。

工事終了後、特に大きな問題なく声楽の練習をしていました。ですが、ある夏の日の事。あまりに猛暑が続くので地下にあるこの部屋で寝ることになったのです。数日寝続けたところ、ある朝頭痛で目が覚めました。私は若いころから頭痛持ちだった為何種類かの頭痛は自分で見分けることができたのですが、その時の頭痛はそれまでに体験したことのない部類の頭痛だったので、原因特定に苦労しました。原因がわからないと対処が出来ないのです。幾つか試みても治らないので困ってしまって他の理由を考えた結果思いついたのが酸欠です。
実は、部屋の窓を閉め切った上、廊下側の扉まで閉めて数日寝ていたのです。
防音工事をしたその部屋は、窓を閉めると気密性が相当高くなります。そのうえ扉まで閉めて寝ていたのでは新鮮な空気が入るはずがありません。

慌てて窓を開け放ち、外の空気を吸い込んだとたん、頭痛は消えていきました。
なんと、この部屋は酸欠ルームになっている可能性が高くなっていたのです。有酸素ルームはよく耳にしますが、酸欠ルームはなかなかない!!!(笑)防音室にした影響はこんなに大きい物か、と痛感した出来事だったのでした・・・。体の中の酸素量は見えないものだから測りようがないのです。皆さんは体の中の酸素の量を何で想像していらっしゃいますか。

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知らず知らずのうちに体に負担をかけていませんか。
気づかぬ癖で痛みはありませんか。

フェルデンクライスメソッドは誰にでもできるやさしい動きの繰り返しからこんな負担を取り除いていくメソッドです。
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